七五三の豆知識
- 2023.09.09 七五三
1.七五三とは?
1-1.歴史的背景
七五三は、日本全国で行われる子供の成長を祝う伝統的な行事であり、特定の年齢の子供たちの成長とその未来を家族全員で祝福する美しい儀式です。このセクションでは、七五三の主な要素やその特色、近年の変化などについて詳しく解説します。
七五三の起源は古く、平安時代にさかのぼると言われています。この時代、子供の死亡率が高かったため、特定の年齢での節目を無事迎えたことを感謝し、その成長を祝う意味合いが強かったのです。
2.なぜ3歳、5歳、7歳なのか?
3歳、5歳、7歳は日本の伝統的な節目として、子供の成長と健康を祈る年齢として重要な意味を持っています。これらの年齢は、子供たちが幼児期から少し大きくなる成長の節目として祝うことが、縁起の良い行事として広まったのです。
2-1. 3歳の儀式「髪置き」
3歳は「髪置き」という行事が行われる年齢です。これは、生まれてから初めて髪を切る儀式を指します。髪の毛を切ることで邪気を払い、健康な成長を祈る意味合いが込められています。この年齢でのお祝いは、子供が幼少期を無事に過ごしたことを祝うためのものです。
2-2. 5歳の儀式「袴着」
5歳になると、男の子は「袴着」という儀式で初めて袴をはくことが許されます。男児の成長と健やかな未来を願うものです。古くからの伝承によれば、この年齢での袴の着用は、かつて武士が子供たちに武道の道を開始させた時期を反映していると言われています。
2-3. 7歳の儀式「帯解き」
7歳の女の子は「帯解」という儀式で大人の帯を締めることが許されました。これまでは、子供用の簡易な帯を使用していましたが、7歳を迎えた女の子は、大人用の帯を結ぶことが許されます。この儀式は、女の子が少しずつ大きくなっていることを優しく祝福するものです。
3.七五三の祝い方
3-1.七五三の基本的な流れ
多くの家庭では、七五三は以下のように行われます。
3-1-1.前撮り
伝統的には神社での参拝後、その周辺で家族写真を撮ることが一般的でした。しかし、近年の七五三の写真撮影のスタイルは大きく変わってきました。
特に春から夏にかけて、七五三の本番を前に、写真スタジオでの「前撮り」を選ぶ家族が増えています。前撮りのメリットとして、当日の神社の混雑や子供の機嫌、天気のリスクを避け、リラックスした状態での撮影が可能となるため、より自然な笑顔やポーズの写真を撮影できます。さらに、スタジオならではの様々な背景や衣装、小道具を使って、オリジナリティ溢れる写真を楽しむことができます。
そして、本番の七五三の日には、前撮りの時とは異なる着物をレンタルして神社へ参拝するケースも増えてきています。この方法を選ぶと、当日は子どもを疲れさせずに済み、家族みんなで参拝を楽しむことができます。また、異なる着物での撮影と参拝を楽しむことで、記念の日としての特別感を一層高めることができるでしょう。
3-1-2.秋の神社参拝
家族全員で近くの神社を訪れるのは、子供たちの健やかな成長と幸せな未来を祈るための重要なステップです。神社の境内に足を踏み入れると、多くの家族が同じ願いを持って参拝しているのを感じることができます。神前での祈祷では、神職が家族のために特別な祈りを捧げます。この儀式は、親としての感謝や子供たちへの愛情を再認識する機会となります。
3-1-3.家族の食事会
七五三の祝いは、家族や親戚が一堂に会して食事を共にすることで締めくくられることが多いです。この食事会は、家族の絆を深めるだけでなく、子供たちの成長を共に喜ぶ時間となります。伝統的な日本料理から、子供たちが喜ぶデザートまで、様々な料理が並びます。
4.着物の彩りとデザイン
七五三の着物は、その色やデザインに年齢や性別に応じた伝統や意味が込められています。ここでは、3歳の女の子、5歳の男の子、7歳の女の子の着物の特徴に焦点を当てて詳しく探っていきます。
4-1. 3歳の女の子
- 色彩: 3歳の女の子の着物は、明るく可愛らしい色合いが多く選ばれます。ピンクや紫、赤などの色が人気で、これは純粋さや無垢さを象徴しています。
- デザイン: 蝶々や桜、花や動物など、可愛らしいモチーフが中心。また、鮮やかな色の組み合わせや、繊細な刺繍が施されることも。
4-2. 3歳の男の子
- 色彩: 青や緑をはじめとする明るい色合いが多い。しかし、落ち着いた色のものもある。
- デザイン: 動物や自然のモチーフがよく用いられる。犬や猿、竹や松など、元気な成長を願うデザインが多い。
4-3. 5歳の男の子
- 色彩: 男の子の着物は、青や緑、黒など、少し落ち着いた色が主流ですが、鮮やかな色のものも選ばれます。
- デザイン: 龍や鷹、虎などの力強いモチーフや、自然の象徴である山や川などがデザインに取り入れられます。勇ましさや健康成長を願う意味が込められています。
4-4. 7歳の女の子
- 色彩: 7歳の女の子の着物は、3歳の時よりも一層洗練された色合いが選ばれることが多い、赤や緑、紫や深い青などが人気です。
- 菊や桜、雲や波などの伝統的なモチーフが多く使用されます。また、7歳は髪を結うことも許されるため、それに合わせてより格式のあるデザインや色合いの着物が選ばれることも。
5.神社での儀式の内容
神社での儀式は、神前での献饌、祈祷、そしてお神札やお守りを受け取るという流れとなっています。神職の方が、家族の健康や子供たちの成長を祈って祈祷を捧げるのは、非常に感動的な瞬間です。
5-1.参拝の準備
まず、神社の敷地内や参道で、家族が集合し、参拝の前の準備をします。特に初めて神社を訪れる場合、まず手水舎で手を清めることから始めます。
5-2.神楽殿・拝殿での参拝
神社によっては予約制となっており、時間になると家族を招いて中へと案内されます。中での儀式では、神職が主宰となり、神様への感謝や子供の健康と成長を祈願する祝詞が奏上されます。
5-3.お守りや御朱印、そして千歳飴の受け取り
儀式の後、多くの神社で七五三のお守りや御朱印をいただくことができます。お守りは子供の成長や健康を守ってくれると信じられており、御朱印はその日の記念として非常に人気です。さらに、千歳飴もいただくことができる神社が多いです。千歳飴は、長いものが多く、それは子供たちの長寿や健やかな成長を願う意味が込められています。多くの子供たちが、この特別な日に千歳飴を手に喜びながら帰宅する姿を見ることができます。
5-4.記念撮影
神社の敷地内には、美しい自然や歴史的な建物が多く、多くの家族が記念撮影を楽しんでいます。特に紅葉や桜の季節には、背景としての風景が一層華やかになります。
5-5.お神酒やお供え物
一部の神社では、儀式の終了後にお神酒や季節のお供え物を参拝者に振る舞うことがあります。これは、神様の恩恵を直接受け取るとされるもので、子供にとっても大人にとっても特別な時間となります。
6.七五三の近年の変化
日本の伝統的な行事として、多くの家族が参加する七五三。しかし、近年ではそのスタイルや形が変わりつつあり、伝統と現代が融合したさまざまな方法で祝われています。以下、その変化やトレンドについて詳しく探ります。
6-1.写真スタジオでの撮影
伝統的には神社での参拝後、その周辺で家族写真を撮ることが一般的でした。しかし、現代ではプロのフォトグラファーがいる写真スタジオで、より高品質な記念写真を撮ることが人気となっています。背景や衣装、小道具を選ぶ楽しみも増えてきました。
6-2.SNSでのシェア
SNSの普及に伴い、家族や親戚だけでなく、友人や知人と七五三の様子をオンラインで共有することが増えてきました。特にInstagramやFacebook・TikTokでの投稿は、祝福のコメントをもらう楽しみも加わり、広がりを見せています。
6-3.多様な祝い方
神社での参拝はもちろんのこと、レストランでの家族の食事や旅行、テーマパークへの訪問など、多様な方法で七五三を祝う家族が増えてきました。伝統的な方法だけでなく、家族の形や価値観に合わせて、オリジナルの祝い方を選ぶことができる時代となりました。
近年の七五三の変化は、日本の社会や文化の変遷を映し出していると言えるでしょう。伝統を大切にしながらも、現代のライフスタイルやテクノロジーを取り入れて、新しい形での祝い方が広がっているのです。
7.七五三の意味を深く知る
このような伝統的な行事を通じて、子供たちに家族の絆や日本の伝統を伝えることができます。七五三を祝うことで、子供たちの成長と共に家族の絆も深まるのです。
7-1.未来へのつなぎとして
七五三の魅力は、ただ過去の伝統を形式的に守るのではなく、未来への架け橋ともなっていることです。七五三は、子どもたちに人生の大切な節目を教え、感謝や家族の絆を体感させてくれます。
当日の写真やビデオは、何年後にもなって温かい思い出となりますし、その記録は次世代へも引き継がれていくでしょう。家族が一堂に会してお祝いをするこの瞬間は、何よりも「今」を大切にする力を与えてくれます。
また、子どもたち自身が親となり、自分の子どもをこの神社で祝う日が来たとき、今度は親として子どもに同じ価値観や習慣を教える機会にもなります。そのようにして、七五三は代々受け継がれていく美しいリレーでもあるのです。
このような心温まる瞬間が、七五三を未来へとつなぐ素晴らしい魅力であり、その意義を深く感じさせてくれるものです。だからこそ、私たちはこの伝統を大切に、未来へと繋げていきたいと思うのです。
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