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既婚者の女性に振袖がNGとされる理由は?結婚後の振袖活用法も解説

2023.08.02 振袖

「既婚者の女性は振袖を着れないと聞いたことがあるけど、なんで着てはいけないの?」と疑問に思ったことはありませんか?

既婚者の女性が振袖を着るのはNGとされているのには、古来からの風習が関係しているんです。

そこでこの記事では、「既婚者の女性が振袖を着てはいけないとされる理由」や「既婚者の女性が振袖を着ても問題がないケース」などについて詳しく解説していきます。

後半には結婚後の振袖活用法についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

1.そもそも振袖とは?

振袖

そもそも振袖は、日本の伝統的な女性用の和服で、江戸時代に女性の正式な外出着として発展したものです。最大の特徴である「長い袖を振る」ことから、振袖という名が付けられました。

現代では未婚女性が着る正装として広く知られる振袖ですが、実は子どもが着ていた小袖が元になったといわれています。そのため、振袖が生まれた江戸時代初期までは、振袖は男女どちらも着用する着物であり、未婚・既婚などの垣根もなかったことがわかります。

2.既婚者の女性が振袖を着るのはNGとされている理由

では、なぜ現代において「既婚者は振袖を着てはいけない」という習慣が生まれたのでしょうか。いくつかの説が存在するなかで特に有力なのが、「振袖の長い袖が女性から男性への意思表示として利用されるようになったから」です。

江戸時代は、女性が自分の感情を言葉で伝えることはみっともないと思われていた時代です。そんなとき女性は、男性からの好意に対して、袖の振り方によって「私もあなたに気がある」や「あなたの気持ちに応えられない」といった意思表示をしていたとされています。

現代でも「振る・振られた」という言葉が使われているのは、実は江戸時代の習慣が元となっているんです。そして、男性と結ばれた女性は、周囲の男性から誤解を受けないために振袖の長い袖を切ったとされています。

以上のような江戸時代当初の習慣が現代でも受け継がれ、「振袖は、成人式や結婚式など特別な場で若い未婚の女性が着用するもの」として広く認知されています。

3.既婚者の女性が振袖を着ても問題がないケース

振袖

前述したように振袖は未婚女性の正装とされていますが、絶対のルールではなく、場面や状況により既婚者が振袖を着ても問題ないケースも存在します。その代表的なケースについて説明します。

3-1.成人式

成人式では、既婚者の女性が振袖を着てもまったく問題はありません。振袖が、未婚女性の正装である以上に、成人式という晴れ舞台の衣装であるからです。

そのため20歳の成人式においては、結婚している・子どもが生まれているなど関係なく、すべての女性に振袖を着る権利があります。

ですので、成人式を迎える段階ですでに結婚をされていたとしても、安心して振袖を選択しましょう。

3-2.結婚式のお色直し衣装

振袖は、結婚式のお色直しの衣装としても着られます。結婚式という一生に一度の特別な日に、最後の機会として振袖を選ばれる方が多いです。

お色直しの衣装として着られる振袖は、「大振袖」という袖が長く華やかなものが適しています。

4.既婚者の女性が結婚式へ出席する場合に振袖を着るのはあり?

振袖

既婚者の女性が、友人や親戚の結婚式で振袖を着るのは、基本的にNGといえます。なぜなら、友人や親戚は結婚しているという事実を把握していることが多く、振袖を着ることで誤解を招く可能性があるからです。

また、風習を重んじるご年配の方から、既婚者が振袖を着ることが良く思われない可能性もあります。

ただし、お呼ばれした結婚式で振袖を着たいと考えている方が結婚されたばかりかつ若い女性であったり、新郎新婦の親族に振袖に関するマナーに厳しい方がいなかったりするなら、お呼ばれした結婚式で振袖を着ても大きな問題にはならないでしょう。

ここで大切になってくるのは、周りの方から自身の振袖姿を見られたときに、不快な思いをされないかということです。TPOがわきまえられているのであれば、既婚者の女性も振袖を着ることは問題がないといえます。

4-1.振袖がそぐわない場合に適している着物

既婚者の女性が参加する結婚式の衣装としては、以下4つの着物が適しています。

  • 訪問着
  • 黒留袖
  • 色留袖
  • 色無地

それぞれの特徴を、以下の表にまとめました。

着物の種類特徴
訪問着袖丈が短く、模様が全体に入った、比較的フォーマルな着物です。結婚式の母親や参列者、一般的なパーティーなどに適しています。
黒留袖最も格式高い着物で、既婚女性の正装とされています。袖が長く、黒地に家紋と色とりどりの模様があります。結婚式の親族や格式高い式典に適しています。
色留袖黒留袖と同じく既婚女性の正装で、袖が長いのが特徴です。地色が黒以外の色のため、華やかな印象を与えます。親族の結婚式などに適しています。
色無地既婚・未婚を問わず着られ、落ち着いた色合いで全体に地紋が入った着物です。比較的カジュアルな場や茶会などに適しています。

結婚式は格式を守る場でもあるため、バランスを見極めてどの着物を着るか決定しましょう。

5.結婚後の振袖活用法

振袖

結婚後も、振袖を大切に保管している方は多いでしょう。しかし、着る機会がなくもったいないと感じている人も少なくないかと思います。そこで、それらの振袖を有効活用する方法について考えてみましょう。

5-1.お子様に「ママ振り」として着てもらう

最近では、自身が着なくなった振袖を、お子様に「ママ振り」で着てもらう方法があります。

「ママ振り」とは、母親が着用していた振袖を、今度はお子様が成人式や結婚式など特別なイベントを迎える際に着ることを指す言葉です。ママ振りによって、新しい振袖をレンタルや購入しなくて良くなるというメリットがあります。

ただし、振袖はデリケートな衣服であるため、長期間にわたって保存するには適切なケアが必要です。湿度と温度を管理し、定期的にクリーニングをおこなうことで、振袖の状態を長く保てます。

5-2.訪問着へリメイクする

振袖の袖を短くすることで、訪問着として仕立て直すことができ、フォーマルからカジュアルまで幅広く着れるようになります。

ただし、振袖が華やかすぎる場合は訪問着には適していない可能性もあるため、注意が必要です。その場合は、袖をさらに切って舞台衣装にしてみたり、トートバッグをはじめとした全く別の用途のものへリメイクしてみたりする方法もあります。

5-3.買取に出す

振袖を業者に買い取ってもらうことも、有効な活用法の1つです。

状態が良い振袖であれば高値で買い取ってもらえる可能性もあり、そのお金で新しい服の購入や趣味などを楽しめます。

振袖を買い取ってもらう先としておすすめなのが、着物専門の買取業者です。着物専門の買取業者であれば知識も豊富に持っているので、たくさんの思い出が詰まった振袖を適切な価格で買い取ってくれます。

また、いくつかの買取業者を比較して、一番良い条件で買い取ってくれる業者を選ぶと良いです。

5-4.パーティー・祝賀会・お呼ばれなどのシーンで着る

振袖は、特別なお祝いやパーティーに最適な服装です。特に、フォーマルなドレスコードが要求されるホテルでのイベントには、ぜひ振袖を選んでみてください。外国の方が参加するような場では、日本の伝統的な装いに興味を示す人も多く、着物についての会話で盛り上がること間違いなしです。

しかし、カジュアルな雰囲気の集まりでは、振袖は場違いになる可能性もあるため注意しましょう。

6.まとめ

いかがでしょうか。既婚者の女性が振袖を着ることは基本的にNGとされていますが、成人式や結婚式のお色直し衣装など、着ても問題のないケースもあるんです。

また、結婚してから着る機会のなくなった振袖も、「ママ振り」として利用したり訪問着としてリメイクしたりなど、いろいろな活用方法があります。

着なくなったからといって振袖を無駄にすることなく、上手に活用してみてください。

「丸玉呉服店 A.LIFE」では、皆さまの振袖体験が最高の思い出となるように、お客様それぞれに合った振袖の提案と着付けをおこなっております。

浜松市や磐田市、袋井市、掛川市、菊川市、御前崎市で、成人式や結婚式などのイベントなどで振袖をきれいに着こなしたいとお考えの方は、ぜひ「丸玉呉服店 A.LIFE」までご相談ください。